ゴルゴ13「饒舌なコイン」(なお、この作品は2001年制作のものである。)を読んで、原子力発電って未完成な技術なのだなあと思いました。
この作品には、1999年の国際会議でアメリカの出席者が、日本における原子力発電の事故と対策に関する情報公開はロシアにも劣るという発言をしていたというくだりがあります。
たしかに今振り返ると、十分な情報公開がなされていなかったような。
2011年に福島での原発事故が起きた後、初めて知ったようなことは多い。
そしてそれから1年経った現在でも、知らされていないことは多い。
「饒舌なコイン」には、ロシアの広大な土地を利用して諸外国からの核廃棄物、具体的にはプルトニウムの受け入れ施設を作る計画が出てきます。
プルトニウムについては強烈な毒性、長い半減期ということが分かっています。
しかし、プルトニウムの処理については、多くは語られていないように思います。
ネットで調べてみると、それなりに研究が進んでいることは分かるのですが、実用化、解決のレベルには到達していません。
もう何十年も取り組んでいるのに。
もし火力発電をした後に生じる燃えかすに強烈な毒性があり、処理に困るということになれば―
これは大問題でしょう。
火力発電ではないのですが、ごみの焼却に関して、実際に、ダイオキシン問題というものがありました。
この問題は、ごみの分別や、ダイオキシンを発生させずに高温で燃やし尽くす炉の導入により、
現在では解決されているのですが、それまではかなり問題にされていました。
原子力発電でも話は同じであり、燃えかすであるプルトニウムの良い処理方法がないというのは大問題です。
ここを解決できていない現状では、原子力発電の仕組みそのものが未完成であると言っても過言ではないと思います。
これは技術が足りないという問題ですから、国の予算を投入して全力で技術開発に努めるのが吉でしょう。
反対に、これまで何十年と取り組んできた成果として、プルトニウムや放射能の処理が無理であることが分かっているのであれば、
もう一刻も早く原子力発電から撤退するのが吉でしょう。
そして、技術開発が完了するまでは、原子力発電はしない方がよいと思うのです。
2024年3月12日追記:
ロシアのウクライナ侵攻による世界的な燃料価格の上昇や、日本の国際競争力低下による円安の進行により、
原子力発電から火力発電へ切り替えたことによる燃料輸入額の増加が、とっても大きくなってしまっています。
ここはひとつ、原子力発電に関する技術開発を、頑張ることにしましょうか。