第63回 LJLのPCSプレーオフ編入の巻


 LoLの日本のプロリーグ、LJLに、今年は大きな変化がありました。

 プレイオフが、台湾、香港などで構成されるアジア地域のプロリーグであるPCSに編入することになったのです。

 世界大会であるMSIへの出場枠はわずか1枠と狭き門ですが、レベルの高い台湾や香港のチームと真剣勝負ができるのは、大きなアドバンテージです。

 試合内容も、日本のチームは、拮抗した良い試合ができたと思います。

 バン&ピックの画面を中心に、試合内容をまとめてみました。メタやチャンピオンの傾向も色濃く出ていると思います。



<V3>(LJL3位)

対GZ(LCO1位)

【game1】

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 LCOはLJL同様にプレイオフがPCSに編入されたオセアニアのプロリーグ。実力は拮抗しているはず。互いの準備を探りながらのバンピックになりました。OPとされているカルマを1stピック。ボリベア、ノーチラスの2ndピックに対し、ヴァルスとレナータを3rdピックして強力なボットレーンを構成。トップは先出し安定のエイトロックス。GZはトップにリーシンをピック。インゲームでは青バフに置かれたワードに気付けず、2分でセジュアニがキルされ、ジャングル差を付けられてしまいます。5分と6分にトップガンクを食らってしまい、6分のボットダイブは失敗、8分にはミッドガンクを食らって序盤のゲームコントロールを失います。11分のドラゴン前の集団戦に勝ち、22分には4ドラゴンとドラゴンソウルを取ることに成功しますが、24分にミッドレーンでヴァルスがリーシンにキャッチされてしまうと、ADC不在のままバロン前で集団戦を開始したV3はエースを食らってしまい、そのまま押し切られて敗れてしまいました。



【game2】

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 赤サイドを選択。トップにジェイス、ミッドにヨネと、勝負できる得意チャンピオンをピックし、ADCはミスフォーチュンをピックしてセーフティに戦う選択をしました。GZはgame1で活躍したボリベアを1stピックし、ミッドにフェイ、サポートにハイマーディンガーをピック。インゲームでは、GZのヴァルスとハイマーディンガーのデュオがレーンを押し上げて、4分にボットダイブ。ミッドでは8分にフェイのウルトにボリベアが合わせてヨネをキル。ボリベアはジャングルを制圧してカウンタージャングルをしながら9分までリコールせずにファームしました。V3はゲームプランが崩れてしまい、13分にボットレーンで4キルを、15分にミッドレーンで5キルを食らって1万ゴールド差を付けられてしまい、敗れてしまいました。



<DFM>(LJL2位)

@ 対JT(PCS6位)

【game1】

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 セナを1stピック。スモルダーとアーリの2ndピックに対し、対象指定スキルを持つノーチラスを3rdピックしたものの、スモルダーをタムケンチが守り切る構成を取られてしまったことで、スモルダーに攻撃が届かず、敗れてしまいました。インゲームでは7分、9分と立て続けのボットダイブを食らって不利な展開となり、23分の集団戦は積極的に仕掛けたものの、タムケンチを倒せず、飛び込んできたアーリに手痛い反撃を受けてしまい、バロンを取られて敗れてしまいました。



【game2】

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 アーリを取り上げて1stピック、ルシアンとナミを3rdピックして、序盤から攻めきる構成。カサンテを取り上げられてしまいましたが、レネクトン、ヴィエゴをピックしてさらに攻めきる構成に。インゲームではボットが10分で27cs差を付け、12分のドラゴン前での3対4の少数戦で人数不利ながらも勝って流れを引き寄せ、そのまま流れを手放すことなく勝利しました。



【game3】

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 赤サイド。自らセナをバン。ルシアン1stピックに対し、アーリとヴィエゴを2ndピック、カリスタを3rdピックしてgame2同様に攻めきる構成。トップはレネクトンに対しグラガスで耐えます。インゲームでは構成がはまり、3分、6分のボットダイブが決まってボットが10分で28cs差を付け、14分前にボットの1stタワーを折る展開。その一方で、トップはグラガスで持ちこたえました。22分のドラゴン前の集団戦で勝ち、バロンを取って、有利を手放さずに勝利しました。



【fine play】

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A 対FAK(PCS3位)

【game1】

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 セナを1stピック。対象指定スキルを持つノーチラスとヴァイを3rdピックしたものの、サポートにタムケンチをピックされたことではまりませんでした。2ndバンフェイズでタリヤとニーコを消されてしまい、ミッドにピックしたリサンドラはアーリに対し先手を取ることができず、ウルトを防御にしか使えませんでした。トップではカサンテのカウンターピックのグウェンが大暴れ。インゲームでは7分のボットダイブ失敗、12分のドラゴン前の集団戦の大敗と、らしくないミスが続いてしまい、23分の集団戦を落とし、バロンを取られて敗れてしまいました。



【game2】

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 3rdピックをノーチラスとヴァイから、ノーチラスとタリヤに変更。6thピックをレネクトンとシンジャオにして、序盤から戦う構成に。インゲームでは6分にセナのロームからヴィエゴをキル。10分のミッドでのソロキル、11分のドラゴン前の集団戦の勝利でゲームのテンポをつかみ、そのまま有利を広げて勝利しました。



【game3】

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 赤サイド。セナをバンしませんでした。FAKがスモルダーをバンしてセナを1stピック。ルシアンとナミの2ndピックで返したものの、ボットはイーブンの展開になってしまいました。FAKはgame1で活躍したタムケンチとアーリをピックし、DFMはタリヤ、ポッピー、カサンテと得意チャンピオンをピック。インゲームでは10分にタリヤ、12分にポッピーがキャッチされてしまい、序中盤のミッドジャングルの影響力が低下。エンゲージ不足の構成も影響して、じわじわと有利を広げられてしまい、21分の集団戦のFAKのファインプレイからバロンを取られて、敗れてしまいました。



【fine play】

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B 対DCG(PCS5位)

【game1】

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 DCGはオリアナをバンせず、オリアナを取らせてニーコやアーリで対抗し、スモルダーも取らせてカリスタで対抗する作戦を用意していたようです。1stピックでオリアナ、3rdピックでスモルダーをピックしたDFMのピックは、DCGの準備の範囲内でした。インゲームではDFMが3分のボットダイブを予測してカウンターで1キルを取り、6分にミッドでソロキル。DCGのゲームプランを崩し、互角の展開に持ち込みます。25分のバロンは取られたものの集団戦は3−0で勝ち、28分のドラゴン前の集団戦も瀕死のオリアナがウルトでDCGのキャリーを巻き込んでダブルキル、4−2で勝ちます。32分の集団戦も横からのレルのエンゲージが決まって4−2で勝ち、そのまま押し切って勝利しました。

【game2】

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 DCGがジャングルをシンジャオに変更し、ラストピックでミッドにアーリをピック。インゲームでは3分にDFMがミッドでソロキルされ、直後のボットの少数戦も1−3で落とし、game1とは真逆の展開になりました。バンピック中の不具合による1時間のインターバルが集中力に影響してしまったでしょうか。12分にトップダイブで逆転を狙ったものの、返されて5キルを食らってしまいます。16分にもミッドで3キルを食らって1万ゴールド差を付けられてしまい、敗れてしまいました。

【game3】

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 DFMはカリスタをバンしてスモルダーを1stピック。DCGはカルマとセナを2ndピックし、サポートにニーコをピックして対抗します。インゲームではDFMが2分のボットダイブをさばいて互角の展開になりますが、13分にトップがソロキルされ、14分のボットでの少数戦で2キルを食らうと不利な展開となり、23分に4ドラゴンとドラゴンソウルを取られてしまいます。30分のエルダードラゴン前の集団戦で、カサンテのエンゲージからエースを食らって敗れてしまいました。

【game4】

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 1stピックのスモルダーは変更せず、3rdピックでシンジャオとアーリを取り上げ、2ndバンフェイズでニーコをバン。トップのカサンテに対しグウェン、サポートにパイクをピックして勝負に出ます。インゲームでは2分にボットで1キルを取り、3分のミッドガンクをカバーしてキル回収に成功、5分と7分のミッドガンク、8分のボットダイブを決めて、有利な展開に。28分のドラゴン前の集団戦を4−0で勝ち、そのまま押し切って勝利しました。

【game5】

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 1stピックをアーリに変更。トップはカサンテをピック。トップのピックがグラガスだったら結果は違ったかもしれません。インゲームでは4分にボットガンクを決めたものの、5分にトップガンクを返され、10分にトップの1stタワーを折られてしまいます。13分にミッドとボットでダイブを決められてしまい、21分のバロン前の集団戦は3−3のイーブンとしたものの、23分に4ドラゴンとドラゴンソウル、25分にバロンを取られてしまい、そのまま押し切られて敗れてしまいました。






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2024/3/28
文責:福武 功蔵