昨日は銀行に用事があつたので銀行へ行つた。暖かい日で炭酸水のペツトボトルを持参した。ペットボトルの炭酸水を飲み干し、銀行の近くの回らない回転寿司店で寿司と天ぷらを食した後、空のペツトボトルを捨てるために普段行かないコンビニに入つたら、店内のゴミ箱に「家庭ゴミの持ち込み禁止」「新聞雑誌の持ち込み禁止」等と張り紙がしてあつた。
まずは空のペツトボトルを捨てた。これは許してほしい。昨今は自動販売機横のペツトボトル回収箱が回収されてしまつて存在しない。ペツトボトル以外を入れる不届き者が多いのであらう。さて。
「家庭ゴミの持ち込み禁止」は判る。コンビニは善意でゴミ箱を設置しているのに、自分の家庭で出たゴミを持ち込む不逞の輩が来店するのであらう。「新聞雑誌の持ち込み禁止」は判らない。新聞はともかく雑誌とは。自分の家でゴミに出せばよいではないか。
ははあ。私は閃いた。自分の家でゴミに出せないやうな恥ずかしい雑誌に違いない。うつかり買つてしまつたものの、近所の目が気になつて自分の家でゴミに出すことができないのでコンビニのゴミ箱に捨てるのではないか。それで困り果てた店主が張り紙をしたのではないか。違うか。まあ想像のし過ぎかもしれぬけれども、この想像は面白かつた。
ともあれ雑誌を買わせるのは雑誌の編集者の腕であらうと思う。恥ずかしい雑誌も編集者が腕を見せているのであらう。編集者は、凄い。
何の話かというと某有名少年漫画雑誌のことである。私も小説を書きたいのでその凄さを現在勉強中である。連載漫画は圧倒的なつかみで読者を引き込み、山場で面白さを見せて満足させ、強烈な引きで次週の続きが気になるように作られている。読者は次週の続きが気になるので雑誌を買い続けるわけである。連載漫画はこれをひたすら繰り返す。結果として名作になるかどうかは作者の構想次第でありまた別の問題であるけれども、読み始めたら止まらない作品に仕上がつていることは間違いない。
某有名少年漫画雑誌は世界的なヒツト作品を続々と世に送り出しているのであるから、漫画家が凄いのはもちろんであるけれども、編集者も凄いのだと思う。私はさう思つて年初から某有名少年漫画雑誌を買い続けた。編集者の凄さを勉強したかつたのである。
結果どうなつたか。炬燵の横の卓子の上に某有名少年漫画雑誌が山積みになつた。全部読めたのは年初の号だけであり、全く読めていない号もかなりある。うつかり買い損ねた号もある。私は気付いた。某有名少年漫画雑誌は週一回のペースで発行されるけれども、某有名少年漫画雑誌の全部を読んで編集者の凄さを勉強するには三週間はかかる。今週からは買うのを諦めた。
改めて編集者は凄い。雑誌を売るために密度の高い作業を毎週繰り返している。私が駄文を書いているこの時間にも、多くの名作が生まれているのであらうな。