魔法少女まどか☆マギカについて、書いてみます。
物語の深み、作り込みが素晴らしく、昨年、何回見たかよく分からなくなってしまうくらい見たのですが、繰り返し見てしまう理由のひとつが、音楽にあることに気付きました。今はサントラを集めています。
昨年の年末は、まるでベートーベンの第九を聞くように、魔法少女の輝きを表現した楽曲、Credens justitiam(ドイツ語で、正義を信じるという意味)を聞いていました。
その後注文して、昨日届いたのが、kalafinaの、misteriosoという曲が入ったCDです。misteriosoとは、イタリア語で、神秘的という意味で、文脈としては、世界は神秘的で、あなたの知らない喜びを隠しているということだそうです。この曲は、魔法少女たちが力を合わせて戦うときの曲なのですが、ちょっと例えが思い付かないほど感動的な、圧倒的な力を持った曲です。
昨年公開の映画「すずめの戸締まり」は、震災で失われた人々のぬくもりを見事に音響で表現していましたが、魔法少女まどか☆マギカの本編、そして特に映画「新編:叛逆の物語」は、人の絶望を見事に表現しています。
心象風景を交えて、かつてないほどの深い絶望を描いた後で、救済の音楽として鳴り響くのがmisteriosoであり―
思い出しました。
この感動は、劇場でミュージカルを観たときのものでした。
単なる音楽と異なり、それまでの物語を踏まえた上で鳴り響く音楽は、聴く者に、背筋がふるえるほどの深い感動を呼び起こすのです。
今ではもう、下記の楽曲を順に聴くだけで物語を追うことができるようになりました。
ルミナス
Sis puella magica!
Credens justitiam
Anima mala
Decretum
Magia
Numquam vincar
Nux Walpurgis
ひかりふる
she is a witch
misterioso
君の銀の庭
not yet
未来
ミュージカルと異なり、魔法少女まどか☆マギカは、登場人物が歌わないのですが、上記の楽曲には、ミュージカルの名作と呼ばれるオペラ座の怪人などと比べても遜色ないくらいの、豊かな感動があります。特に、Credens justitiam(日本語版の「未来」)やmisteriosoは、いわゆるキラー・チューンたり得ると思います。
魔法少女まどか☆マギカには、特徴的な魔女の視覚化があり、今の技術では映像を超えるミュージカルの実現は難しいように思いますが、いつの日か未来の技術を用いて、観客席を埋め尽くした魔女空間を舞台上の魔法少女たちがなぎ倒していくような、素晴らしいミュージカルが生まれることを楽しみに待とうと思います。