第135回 危ないヨの巻


 長男と遊ぶために始めたモンスターストライクというゲームをしています。このゲームでは同じモンスターを99個集めると運極というものになります。

 運極を作ったらちょうど100個目の運極だったので、オーブを100個もらいました。その他、覇者の塔を登ったりしてもう100個のオーブを用意して、コラボ「まどかマギカ」の主人公まどかのモンスターボールを40連ガチャで当てようとしたのですが、全部外れました。残念。

 ちなみに何のコラボか知らないと楽しくないので、長男がネットフリックスで「まどかマギカ」を視聴して、「面白かったよ」と言う長男から私もあらすじを教えてもらいました。たしかに面白そうなお話でした。



 ということで、私は休日の昼前に買い物を済ませた後の帰宅時に、歩道を歩きながらスマートフォンを見ていました。

 後方から、自転車に乗ったおじさんが、

「危ないヨ」

と少し高い声で言いながら、追い越していきました。少し高い声で言われると、悪い気はしませんでした。

 たしかに、スマートフォンを見ながら歩くのは危ないです。テレビでも、イヤホンをしてスマートフォンを見ながら歩いていた人があやうく路面電車に轢かれそうになり、路面電車の運転手が急ブレーキをかけたというニュースがありました。



 思い出したのは、昔、立川市のアンダーパスの坂道に、

「自転車から降りなさい」

と声を掛け続けていたおじいさんが居たことです。

 ずいぶん強い口調で声を掛けておられましたので、ほとんどの人が自転車から降りて坂道を歩いて下っていました。

 私は通勤路だったので、通りながら、毎日うるさいなあ、と思っていたのですが、もしかするとおじいさんの声掛けのおかげで、怪我をせずに済んだ人がたくさんいたのかもしれません。

 おじいさんなりに、世界を救っていたのだと思うと、単にうるさいなあと思っていた昔の私が、浅薄でいかにも物事の表面しか見えていないようで、恥ずかしくなりました。

 私が知らないだけで、多くの人が世界を救っているのだと思いました。




新着順一覧 − 番号順一覧 − 前を読む − 次を読む − トップページ


2022/10/11
文責:福武 功蔵