第79回 ことわざクイズの巻


 お盆で帰省したときのこと、おじいちゃんが孫にことわざクイズを出していました。

 例えば、「猿も」とことわざの始めの方を言って、「木から落ちる」とその続きを言わせるのです。そこに孫の親世代も加わりました。



 さて突然ですがことわざクイズです。次のことわざの続きを言ってみて下さい。

 ・ 人間万事・・・

 ・ 窮鼠・・・

 ・ 頭隠して・・・

 ・ 犬も歩けば・・・

 ・ 腐っても・・・



 答えは、もちろん次のとおり。

 ・ 人間万事塞翁が馬(人生は何が幸であるか分からない)

 ・ 窮鼠猫を噛む(追い詰められた者が予想外の反撃をする)

 ・ 頭隠して尻隠さず(大事なところを隠せず失敗する)

 ・ 犬も歩けば棒に当たる(行動してみると思わぬ幸運にあう)

 ・ 腐っても鯛(落ちぶれても品格がある)



 さてさて、おじいちゃんが「人間万事」と言ったとき、親族の一人が「休す」と言ったのであります。

 確かに「万事」と言われれば「休す」なので、言ってしまった気持ちは分かる。

 人間万事休す。

 これじっさいに言ってみるとけっこう面白い。

 そして応用範囲が広い。さきほどのクイズのことわざ全てに応用できます。

 ・ 窮鼠万事休す(本当に窮している)

 ・ 頭隠して万事休す(隠れたのがあだになる)

 ・ 犬も歩けば万事休す(外が暑いときに歩くのは犬でもきつい)

 ・ 腐っても万事休す(落ちぶれていても窮するときは窮する)

 なんてね。

 


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2019/8/21
文責:福武 功蔵