第12回 原爆以外も反対の巻


 ジョージ・オーウェルの「1984」というディストピア小説を読んでいる。ディストピアとは、ユートピアの反対で、望ましくない世界のことだ。

 小説の主人公が暮らすロンドンは、頻繁に空爆に遭う。主人公は爆風で地面に叩き付けられる。



 小説を読んで気付いた。



 今まで、原爆は、その放射能が悪いのだと思っていた。しかし、原爆を作った人は、とにかく爆発力の高い爆弾を作ろうと思って作ったはずなのだ。放射能はおまけに過ぎない。

 広島の原爆で、9万人から12万人が亡くなったという。おそろしい数字だ。

 しかし、東京大空襲で亡くなった人の数も10万人以上と言われている。

 原爆反対、というのはおかしい。原爆以外の爆弾も反対しないといけない。原爆だけだめで他の爆弾はよいというのは、それは時の政府の勝手だな。



 ところで、核兵器はロシアとアメリカが7000発ずつ持っているらしいが、現代では無用の長物という言葉があてはまる物になってしまっている。

 アメリカは、既にステルス爆撃機や無人爆撃機といった、核兵器を超える戦闘力を持った兵器を手にしており、核兵器を持つ必要がない。ロシアも同じだと思われる。

 いずれ、両国とも核兵器を廃止したと宣言するかもしれないが、

 だからよかったよかったという話にはならないので注意が必要なのだ。




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2018/8/12
文責:福武 功蔵