第37回 お金の話の巻


 日本の国債発行残高がものすごい金額になっていて、最近は日本銀行が国債を買っていると聞きました。

 日本銀行が国の債権を買う。これは何か。

 混同です。債務が消滅するのですな。民法520条です。

 日本の国家財政を外国の人が見るとえっと思うだろうな、というちょっとした気恥ずかしさはあるのですが、

 1点だけ褒めるとすると、

 お金というものに今や何の根拠もないのだというところを見抜いているとすればすごいなあと。

 昔は金本位制とかいって、紙幣を持って行けば金に換えてくれたりしたそうですが、今はそのようなことはありません。

 紙幣をどのくらい刷って市場にばらまくかは国家ごとの政策になっています。

 足りなければ刷るし、こりゃばらまき過ぎだなと思えばばらまくのを止めるのでしょう。

 国が自由にお金を刷るなんてずるいなあと思うかもしれませんが、理由もなく刷るわけではないでしょうから、

 刷る=仕事を発注するという関係にあり、雇用を創出しているのだと思えば、それほど悪いようには思わないのでした。




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2016/2/21
文責:福武 功蔵