第26回 How to Runの巻


 How to Runの話。

 ひとつは走る必要性を体が理解できているかどうかです。

 たとえば電車に遅れそうだけど走れば何とか間に合う場合。

 けっこう走れるものです。これは走る必要性を体が理解しているから。

 もうひとつは、走る喜びを思い出すことです。

 小さい子どもが笑顔で走り回っているのは、うれしいのです。

 人生の長きにわたり、ハイハイしかできず、つかまり立ちがやっとで、よちよち歩きがやっとだった彼らは、

 走れるようになってうれしくて仕方がない。

 歩くよりも格段にスピードが出る。うれしい。走ることは喜びです。これを思い出しましょう。思い出せなければ小さい子どもから学びましょう。

 最後は、物理的な話。

 もし上半身がなかったら、走りやすいにちがいない。全身が足だからです。見た目、妖怪ですが。

 じっさいには上半身がある。これをどう考えるかです。

 長い、重みのある棒を手のひらに立てて載せて片手でバランスを取って支えている状態を思い浮かべて下さい。

 そのまま片手を前後に動かしてみる。バランスをうまく取ることが重要です。

 片手で棒を立ててバランスを取ったまま、前方へ走ってみましょう。棒の重心を手のひらの中心でコントロールしていることが分かると思います。

 走っているときの下半身と上半身もこれと同じ関係にあるように思います。

 下半身の上に重みのある上半身が載っていて、重要なのはバランスを取ること。

 特に重要なのが、前方へ走るとき、下半身が前へ出る、上半身が後ろに残らないようにバランスを取ってついていく。

 このときバランスを取るのが腰周りの細かい筋肉で、この筋肉を上手に使って、上半身を前方へ押し出していくことが重要なのだと思います。

 ランニングも、漫然とランニングをするのではなく、腰周りの細かい筋肉を上手に使って、上半身を前方へ押し出していくことをイメージするとよいかと。

 ところで、How to Runという表題ですが、こういうときは英語は便利だなあ。日本語だととても3単語では収まりません。




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2015/10/18
文責:福武 功蔵