人生ゲームというゲームがあります。
白い車に乗って山あり谷ありの人生を軽やかに駆け抜けるゲームです。
青いピンで表された男の子が運転する車に、
赤いピンで表される女の子があるタイミングで飛び乗る(ということだった気がする)。
このとき二人が発する掛け声が「ロケンロール!」なのです。
車がベンツやBMWなのか、国産の小型車なのかという違いはあるし、
青いピンの男の子がどのようなキャラクターなのかということもあるのですが、
一番大切なことは車がどこを目指して進むかなのであります。
「あなたにはついて行けないわ」は女の子が車の目的地に異を唱えるときの決まり文句です。
歴史をひもとけば欧州から新大陸を目指して多くの人が海を渡った17世紀は、
まさにロケンロールの時代でした。
「トニー、あなたどこへ行くの?」
「新大陸だよ、キャシー。」
「まあ。ロケンロール。」
こんな感じであったでしょうか。
ただし当時はまだロケンロールという言葉はなかったので、
ボディランゲージで補っていたものと思われます。
新大陸に渡ったロケンロールの人々は冒険の末、
20世紀に至りついにロケンロールという言葉を発明しました(のだと思う)。
だからロケンロールといえば若者の掛け声なのであります。
それは冒険の幕開けであり楽しくもある苦難の始まりです。
若者は(今すぐでなくとも)いつかは覚悟を決めてロケンロールを叫ぶ運命にあるのです。