第11回 ジョジョはやっぱりスゴかったの巻


 ジョジョの奇妙な冒険のアニメをMXテレビで放映しています。

 原作のファンであるわたしはテレビに釘付けになってしまうのです。

 なぜでしょうか。

 先ほど風呂に入っていて気付きました。

 このアニメは、原作を寸分違わず再現しているのです。

 アニメ独自のオリジナルというものが全くない。

 これは考えてみればとても奇妙なことです。

 これまでアニメといえば映像番組の独自性が必然的に入り込むものでありました。

 ドラゴンボールなどは分かりやすい例で、

 アニメオリジナルのキャラクターやエピソードというものもあり、

 漫画世界をアニメが更に広げることに成功していました。

 ジョジョのアニメは、そうではなく、

 あくまでも原作に忠実なアニメを作ることで、

 原作の良さをそのまま活かす方策を採ったということなのでしょう。

 もっとも、ジョジョのアニメが面白いのは、

 単純にその手法が成功したという話に止まりません。

 忠実なアニメ化をしてもそのまま成立するほどに、

 原作に高度な演出の計算が施されていたということなのです。

 わたしは改めてジョジョを、荒木飛呂彦先生をすごいと思いました。

 創作意欲というものが猛烈にかき立てられるのは、このようなときです。

 

 創作者の何がすごいといえば、

 「これは面白い」「これはすごい」と思う感性なのでしょう。

 この感性があってはじめて他人に面白さやすごさを伝えることができるのです。

 そのような創作者には「自分」は必要ないのかもしれません。

 「自分サイコー」などと思うのは愚の骨頂なのでしょう。

 わたしも感性を猛烈に磨くことにしよう、と思いました。

 疲れているとか忙しいとか言っている場合ではないのです。

 面白い、すばらしいと思う心は、何より疲れを癒やしてくれます。

 そうして走り続けたい、と思うのでした。




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2013/3/31
文責:福武 功蔵