第170回 中核となる感情の巻


 人間は、感情を持った「機械」です。中核となる感情は、うれしいという気持ち、好きという気持ち、愛。



 生物は、機械的に、その本能により子孫を残してきました。

 魚は多くの卵を産みます。卵から孵った稚魚たちは、その多くが他の魚の餌になってしまい、成魚になることができるものはわずか。

 魚も本当は、子どもたちを愛したいのだけれど、子どもたちのほとんどが殺されてしまう環境では、子どもたちを愛していられません。辛いばかりだから。



 生物は進化して、鳥になり、哺乳類になり、人間になりました。

 子どもたちが殺される確率がどんどん低くなって、子どもたちを愛することができるようになりました。

 子どもたちと一緒にいるのがうれしいという気持ち、好きという気持ち、愛。中核となる感情。この感情はずっと続き、終わることがありません。



 反対に、嫌いという気持ちは、通過点だと思います。

 相手をよく理解することで、嫌いという気持ちは治まっていくものだから。

 世界の全てを好きになることができたら、いいんだろうな。






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2024/8/24
文責:福武 功蔵